放課後は君と2人で
――――――眠くなる。
滅多に本なんか読まないあたしにとって本屋は地獄。
可愛い背表紙を見つけ本を手に取っても…
字は細かく何百ページとあってあたしには到底読むなんて無理。
けど平本兄弟は違った。
何冊も手に取り内容を見て2人でいろいろ話し合っている。
さすが国語教師とその弟…
あたしは2人の後ろをただついていくだけ。
いつまでも2人の後ろをついて行くのにも飽きてきたので1人で雑誌コーナーへ来た。
けどどの雑誌ももう何度か読んだ事があるものばかり。
あたしは1人で別の場所へ移った。
おもしろそうな本を探して歩いていると…
遠くからでも目を引くように1ヶ所だけ可愛く設置されているコナーがあった。
あたしは迷いもせずそこへ向かった。
「絵本だ!」
そこは絵本コーナー。
幼い子が読めるように小さなイスまで置いてあった。
あたしは迷わずそのイスに座り見本用に出されている本を読み始めた。