放課後は君と2人で
なんだか納得しないけど…
ここはあたしが折れるしかないだろう。
「秋元、これからお前は“俺のメッセンジャー”な」
「メッセンジャー?」
なんだそりゃ?
国語の先生が急に『英語』を言ってくるので驚いた。
「もしかして…
秋元って国語もダメだけど、英語もダメなのか?」
ダメダメって…
あたしがダメなのは『国語』だけ!
メッセンジャー位分かるもん。
「伝達する人って意味ですよね」
「まあそれもあるけど…
それ以外知っているか?」
伝達する人以外…あったかな?
無いと思うんだけど。
「分からねぇみたいだな」
「うるさいっ!」
あたしが分からない事を楽しんでいるのかニヤニヤっと笑ってこっちを見てくる。
それに国語準備室に誰もいないからって堂々と素の顔で話している。
早く誰か来い!
「言っておくけどここ使うのって俺くらいだから誰も来ねぇよ。
“メッセンジャー”の意味が知りたかったら自分で調べな。
………おい、あと3分で授業始まるぞ」
え…あと3分って…
急がなきゃ!
けどただ「失礼しました」と言って出るのもイヤなのであたしは言ってやった。
「平本先生のバーカッ!」