私の運命、変えてみせます!
ギ、ギルドに行ったはずでは??
というか、なんでこんなに密着してくるんだ。
少しだけ距離を保とうと動き出すと、その動きを遮るようにノワールが私の腰に腕を回して動きを封じた。
『お嬢さんに会いたくて、一瞬で終わらせて帰ってきました』
「そ、それは……どうも」
なんと反応していいのか分からずに、口をもごもごさせながらそう答えるとノワールは嬉しそうに笑う。
私の頭に頬を擦り付けてきて、いつもらしくないノワールが私にくっついてくる。
ドキドキする心臓を抑えながら、私はただ呼吸をすることしかできない。
『お嬢さん。最初に言った願いは覚えてます?』
「……消えたいって願った」
『そう。そこからお嬢さんはどんどん素敵な人になって、今じゃキラキラした宝石みたいだ』
「……」
『そこからお嬢さんはここにもう少しいたいと願ってくれて、今がある。俺はもう……正直どうしていいのか、分かんないんです』
何の事を言っているのかサッパリな私に対して、ノワールはいつの間にか私を腕の中に収めた。