私の運命、変えてみせます！

卒論を出し終えて一人校舎の廊下を歩きながら、色々考えた。


あの世界に行ってから、私の存在はほとんど消えたも同然でそれでも私は自分を信じたり、できないことにもめげずに頑張って前へ進んできた。


この大きな成長があったのも、あの世界であの人に色々と教わって本当の自分を見つめる時間を与えてくれたから。


あの馬鹿彼氏との関わりも綺麗さっぱりで、向こうはもう私のことは忘れている。


それでいい、自分が努力した結果が残ってないにしろ私は自分を信じて前に進んだから。


残り少ない大学生活も何とか友達には私の存在を思い出してもらい、楽しく過ごすこともできた。


あとは……本当にやりたいことを頑張って掴むしかない。



「まあ、それがどうやればいいのか分からない所なんだけど」



一人ぽつりと中庭を歩きながら呟いて、一つ伸びをして空を見上げた。


先生に言われた後悔とは、就職せずにまた別の道を歩んでいくということ。


就活が上手くいかなかったわけではなく、ただ本当にやりたいことを貫き通したかった。