私の運命、変えてみせます!
何としてでも私は彼に……会いたい。
だから、自分のやるべき事をこなしながら前へ。
ううん、それよりも先にこの疲れ果てた体に休息を与えないとやってられない。
アパートが見えてくると、最後の力を振り絞って自分の部屋へと足を急がせた。
最後の難関の急な階段を息を乱しながら登り、部屋の鍵を開ければ膝の力が抜けていく。
「ただい、まあ……」
帰ってくることのない返事だけど、部屋の空気は微かに震えておかえりとでも返してくれているような気がした。
何とか踏みとどまって玄関で倒れずに、ベッドに辿り着くとそのまま力なく倒れた。
枕に顔を埋めながら、頑張った自分へお疲れ様と何度も繰り返し褒め言葉を伝える。
明日はお昼からバイトだし、今日はこのままゆっくりと休んでしまおう。
そう考えた途端、意識はすぐさま遠のいていき私は夢の入口へと入り込んでいった。