私の運命、変えてみせます!
重たい体でゆっくりと起き上がり、眩しい朝日を見つめた。
また現実に戻ってきてしまったという実感と、悲しさでぼーっとすることしかできない。
また後でなんて、一体いつになるんだろう。
悲観的に考えたくはないのに、彼の温もりを感じたくてどうしようもなくなる。
「ノワール……」
そっと彼の名前を呼んでも、返事なんか返ってくることもない、
のに。
『何泣いてるんですか、お嬢さん』
ぼーっとしていた頭をすぐさま働かせて横へと振り向けば、鼻と鼻がぶつかりそうな近い距離にノワールがいた。
初めて会ったあの時と同じで、でも不思議と驚きよりも安心感が強くて目が熱くなる。
楽しそうに笑うノワールは前にあった時と変わらなくて、それが嬉しくて私は思わずノワールに抱きついた。
どうしてここにいるんだろう、これももしかしたら夢なのかもしれない。
そんな感情がぐるぐると回るけど、しっかりと感じるノワールの温もりに胸がドキドキとうるさい。