私の運命、変えてみせます!


火照った私の顔を何度も撫でるノワールは、どこか色っぽい。


そんなノワールを見ていることができなくて、視線を泳がせると無理やり顔を固定される。



『もうだめ、これからは俺だけを見ていて』


「わ、分かったから……顔ち、ちか、いっ」


『最初に出会った時動じなかったのに』



楽しそうに笑うノワールを見て、反撃をしかけてきたなと分かり眉間に少ししわを寄せると、額にキスをされた。



『可愛い』


「そんなこと、ない」


『あります。少しだけ髪伸びましたけど、長い方が好きです』


「それと、これ違うでしょ」


『お嬢さんが好きです』


「からかわないでよっ」



睨みつけると自然とノワールと目が合って、お互いぷっと吹き出して笑い出す。


幸せなこの時間がまた来てくれるのなら、やっぱりもう一度願おう。







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