私の運命、変えてみせます!
いいのよ、別に。
こんな奴に恥ずかしいこと一つや二つぐらいバレたところで、自分が不利益になるなんて事ありゃしないんだから。
『さて、お嬢さん。その格好だと少し目立つから、俺の行きつけで悪いがそこへ行くよ』
「着替えるの?」
『お金はお嬢さんから取ることないから安心して』
お金については何ら心配もしてなかったけど、確かに周りからの視線がちらほらと私に集まっていることを感じキョロキョロするのを止め、小さくなりながらノワールの後に続いた。
……外国人ならぬ外界人?である私は、ここの文化には似合わぬ格好をしているわけだ。
コートもこの気温じゃ必要もない。
ここは大人しくノワールについて行くのが正解だろう。
落ち着いた道へと入り、少し狭い道を抜ければ人で賑わう姿が遠くに見えた。
草花が綺麗に道を彩り、自然と心がほっとするそんな気分になった。