私の運命、変えてみせます!
周りをみてごらんと、またもや囁かれつつも言われたように周りを見渡した。
行き交う人々が何故か私を見ては笑顔を浮かべていく。
いつの間にか変な注目を浴びていたことに気づき、髪でそっと顔を隠した。
その髪をノワールは耳にかけ私の手を取り、ゆっくりと歩き出す。
「ごめんなさい……変な注目浴びてたの全然知らなかった」
ノワールに恥ずかしい思いをさせてしまったと、罪悪感に浸っているとノワールが手に力を込めた。
『変な注目じゃなくて、みんな君の事を羨ましがってるんだ』
「……え?」
思わぬ言葉に聞き返すと、ノワールは私を見てまたしても小さく笑う。
『周りからも素敵だなあって思われてるんだよ、お嬢さん。だから、堂々として歩いていればいいんだ。まあ〜隣がこんな俺だから、変な注目浴びてるってのも正解かもだけどさ』
そう笑って言うノワールに逆だと訂正したかったが、その隙を与えないかのように見えた!と子供のようにはしゃぎ始めた。
今度こそ着いたようで、その建物を目指して歩いていく。