私の運命、変えてみせます!
「離してください!!」
大きな声でそう叫び抵抗するとあっさり解放し、それと同時に私と男の間にノワールが上から割って入ってきた。
ノワールの今までに感じたことのない怒りのオーラを肌で感じ、身構えることしかできない。
『お前なあ!!いい加減抱きつくの止めろってあれ程言っただろ!!』
聞いたことのないノワールの怒りを含んだ声に、思わず肩を竦めた。
「よっノワール。なんだ、久しぶりだなあ!」
『久しぶりじゃない、お前先週いきなり俺の仕事場来ただろうが』
「いやあ〜元気そうで何よりだ」
『話を聞けクズ』
噛み合わない二人の会話だが、どうやら二人は知り合いのようで少しほっとするもののどうして抱きついてきたのかの、真相が分からない。
庇うようにノワールの背後に立ったまま、頭を働かせるが状況が読めない。