私の運命、変えてみせます!
冷たいその掌の感覚に、とろけそうになる。
身体が熱いのは、お酒のせいなのに何故かドキドキと胸が熱くなっていく。
触れられているというその実感に、私の存在は証明されていると思うともっと触れて欲しくなった。
悪酔いしているこの私の考えは、どうしたら収まるのだろう。
……どうしてこんなに切なくなるんだろう。
『敵わないなあ……お嬢さんには』
ふっと笑うノワールのその顔に、胸が締め付けられる。
そんな表情してほしくなんかない。
『……仰せのままに、お嬢さん。お代は結構。だだしその願いが叶った時は、この出来事は夢のように忘れるさ』
「忘れるわけないじゃん」
そうキッパリと言い放つと、少し寂しそうにノワールが笑った。
いつもと様子が少し違う、そう思った時にはノワールは明るい声で明日の予定をどうするかと話し出した。