エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
先生に捕まっちゃいました
何度もキスを交わしたあと、唇を離した先生は、ようやく笑みを見せてくれた。

機嫌を直してくれたのかな……。うつろになりながら先生を見つめていると、彼は私と額をくっつけて言った。

「きみは、目を離すと危険だな。ずっと、自分の側にいてほしいくらいだ」

「それは私だって……。できることなら、先生ともっとたくさんいたいです」

先生といると、想いが溢れてくる。言いたくても、伝えていいのか迷ってばかりだったけど……。

でも、今こうやって素直に口に出せるのは、先生がこんなにもストレートに気持ちを伝えてくれるから。

「本当? それなら、そうしようか」

「え?どういう意味ですか?」

一瞬、呆然とした私に彼は軽く唇を重ねた。

「俺のマンションに、来ないかってこと」

「せ、先生のマンションにですか? それは、同棲ということ……?」

とても驚いてしまい、思わず先生から離れた。それまでの甘い雰囲気が吹き飛び、我に返る。

「そうだな、そういうことになるか。俺たち、すれ違いが多いだろう? それなら、一緒に暮らせば少しでも埋められる」
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