エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
先生のマンションに着き、さっそく荷物を片付ける。洋服類は、ウォークインクローゼットに掛けさせてもらった。

彼のプライベート空間に、自分の物が混ざっていくのが不思議な感じ……。

ひととおり収め終わると、先生が後ろから抱きしめてきた。

「やっと、きみを捕まえられた。これからは、今までより、少しは多い時間を一緒に過ごせると思う」

「はい……」

二人の時間が多くなるのは、本当に嬉しい。これからは、先生の温もりを近くに感じていられるから。

「久美の悩みもなんでも聞く。きっと、今までは遠慮もあったろう? だけど今日からは、いつでも聞くことができるから」

「ありがとうございます……。まさか、そのために、こうやって私をここへ誘ってくれたんですか?」

先生は、以前にも言ってくれていた。なんでも話してほしいと……。

でも実際は、先生の仕事の忙しさを考えると、なかなかそれもできなくて。

だから、私に同棲を提案してきたの……?

すると先生は、私をさらにギュッと抱きしめて言った。

「違うよ。単純に、俺がきみを独り占めしたかったからだ」

そして私を振り向かせた先生は、熱いキスをした──。
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