エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
私が恋人じゃダメですか?
「久美、料理なら俺も手伝うよ」

先生のマンションへ移ってきて、初めての夜。彼の許可を貰ってキッチンへ立った。

今夜は、絶対に手料理を振る舞うと決めていたから。先生が多忙な毎日なのは分かっているから、お休みの日くらいは私の手料理を食べてほしい。

そう思って、煮魚や味噌汁を作っていると、先生が抱きしめてきた。後ろからとはいえ、手の自由が利かない。

肩越しに振り向き、彼を困ったように見つめた。

「先生、まだ途中ですから」

「分かってるよ。ただ、きみのエプロン姿が可愛くて、つい触れたくなった」

「先生……」

ドキドキする……。先生は、このエプロンが好みだったみたい。

実は、先生のマンションへ行くことが決まって、エプロンを新調した。

白いフリル付きで、わざとらしいかなと心配だったけれど……。

「やっぱり、いいな。きみを、帰さなくていいというのは」

先生はそう言うと、コンロのスイッチを切る。そして私を振り向かせると、熱いキスをした。
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