エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
「夜まで、待てない……」

「あ……、先生……」

体が熱くなってくる。体じゅうにキスを落とされ、甘い声が漏れてきた。

「お互い、明日からまだ忙しいだろう? 今日からきみは、俺の妻なんだ。遠慮なく抱かせてもらう」

そう、明日から先生は宿直や学会などで多忙になる。

そして私も、白紙になりかけた矢吹病院の案件が復活し、課長と正式契約に向けてすり合わせをすることになっている。

恵さんは、“ソンシリティ病院の未来の院長夫人の座”を失って、かなり意気消沈していると金田さんから聞いた。

そして、入籍予定を会社には伝えていたから、私の結婚はかなり驚かれた。

さらに“スピード婚”として、噂の的になっている。やっかみも聞こえてくるけれど、もう全然気にならない。

先生が側にいてくれれば、強くなれると気づいたから。出会ってからの時間の長さより、その間にどれだけ心を通わせられたかが大事。

彼に出会って、そう思う。
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