エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
「じゃあ、中華にしようか」

「あっ、でも先生のお好きなところでいいです」

慌てて言うと、先生は怪訝な顔をした。

「どうして? 中華が好きなんだろう?」

「ですが……。先生は辛いもの大丈夫ですか? 甘いものがお好きなんじゃ……?」

先生の反応を伺うと、クックと笑われてしまった。なにか、おかしいことを言ったかな……。

「すっかり、甘いものが好きってイメージがついたんだな。ありがとう。大丈夫だよ。辛いものも好きだ」

「ほ、本当ですか?」

よかった。気を遣われて、苦手なものを食べに連れていってもらうわけにはいかないから。

だけど、どうして笑われたんだろう。

「小松さんって、思っていたより天然なんだな。そして、優しい」

「そ、そんな……」

天然という自覚はないけれど、優しいだなんて改めて言われると気恥ずかしい。

「一緒にいると、楽しくなってくるし、穏やかな気持ちになる」
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