エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
「ふ……。ん……」

玄関先で、こんな濃厚なキスを受けるなんて……。舌を絡められ、息もできない。

体が熱くなるのを感じながら、足が小さく震えてくる。立つのもやっと……。

すると、唇を離した先生に、不意に抱きかかえられた。

「せ、先生?」

恥ずかしい……。こんな風に抱き上げられたのは初めてで、顔が熱くなりながら先生を見た。

動揺する私とは反対に、先生は余裕のある笑みを見せている。

「きみの全てを、俺だけのものにしたい」

「先生……」

その言葉の意味が分かるから、さらに体が熱くなる。いいの……? 自分の気持ちを伝えても、先生の迷惑にならない……?

「いいだろう? きみを離したくない」

「はい……。先生に、ずっと会いたかったです。本当は、毎日でも連絡したいくらいに……」

恥ずかしさでいっぱいになりながら、彼の胸に顔を埋めた。

「俺も、そう思っていたよ。久美に毎日連絡したいと……」

先生はそう言って、私の靴をそっと脱がせる。そして、私を抱きかかえたまま、ゆっくりと歩き出した──。
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