届かぬ想い
「必要かそうじゃないかっていったら――――」
「わりぃ、遅くなった」
珍しく遅れてきたのは純哉。
コイツが遅刻とか珍しい。
「途中で優太に会って話してたらいつのまにかこんな時間とか」
「ゴメンネ」
おいおい、なんだよ、そのかわいい仕草は。
優太は体が小さいわけでもないのになんでこんな風に見えるんだ?
こいつらを羨んでいる自分がいる。
未だかつてそんなこと一度も思ったことがなかったのに。
俺よりもどこか優れている
顔だけじゃない何かが
それが俺を卑屈にさせる