届かぬ想い
「飲み会は飲み会だし。マサヨだって学校のヤツと飲み行くし」
ますますそれって意味あんのかって突っ込みを入れたい俺に
「オレもめんどくさくないヤツなら、アリだな」
いやいや純哉、お前がそれを言うな
大体彼女なんてこれっぽっちも作るつもりないくせに。
一見清楚系のあの女たちの中から、一人でも彼女に昇格したためしがない。
クールな顔して、腹ん中で何を考えてるかわからない純哉。
この余裕な感じがムカツク。
「で?そのマサヨちゃんってかわいい?」
「あ、」
あ?
優太の顔が一瞬曇った。
なんかまずい事言った?俺。
「あー朔也?名前で呼ぶと――――」
「マサヨちゃんとかお前が呼ぶな」
は?なにそれ?
松本マサヨちゃんだろ?だって
「あー苗字で、呼んであげて?ジュン怒るカラ」
遅いって、言うの。
そうならそうと、
「悪い。その、ま、つもとさんの友達とか今度紹介してよ。」
謝って慌てて言い直す。
ヤキモチってヤツか。