届かぬ想い
次の日、時間通りに来た純哉と桃華ちゃん。

二人の空気がどこか違っているように感じた。

二人が見える席にアヤノを座らせていたから、彼らが店を出た後で聞いてみた。


「どうだった?あの二人」

「…あの娘、いくつなの?」

「あぁ見えて25らしいよ」

「えっ、私20歳ぐらいかと……」


俺も最初にそう思ったし、当然の反応。


「だよね」

「デレデレじゃない、彼」

「うん、すごいよね、あれ」


モモなんて呼んじゃって、独占欲丸出しだった。

今までとは違う二人の空気。

あれは絶対何かあっただろ


「さすがに俺も、人前であぁは出来ない」

「…そうね、あの二人もう帰るの?」

「あぁそうだ。これからちょっと遠出するからってお弁当頼まれたんだよね、それで車もレンタルしてある」

「そうなのね、」

「……ゴメンね、詳しくは後で。じゃあそろそろ戻るから」

「うん、もうしばらくしてから帰るね」

「では、ごゆっくりどうぞ」


他のお客様と同じように挨拶をすると厨房に戻った。
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