届かぬ想い
だからこそ、確かめずにはいられない。


「ミレイ、本当に俺でいい?」

「いまさら?」


ほんと、今更だ。

情けないけど、自信は今でもない。


「朔也だから、いいのよ」

「…ありがと」


「朔也こそ、私でいいのかしら?」

「うん、ミレイしかいらない」

「あら?私そっくりな女の子はいらないの?」

「いや、いる」


そして二人で顔を見合わせて笑う。


「先に作っちゃう?」


ミレイを引き寄せ、軽く口付けてそう言うと、


「パパに許してもらえなくなるわよ?」

「あはは、そうだった」

「あ、でも逆にすぐにでもとか言われるかしら?」


そう言って今度はアヤノから口付けられた。
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