惚れやすいんです、あたし





「ねね、涼介くん!やっぱり初デートだとスキニーの方がいい?」



そして、家では恒例の涼介くんとの服装決め。





「そうだな」


「よし!じゃあ決まりっと」



坂本くんとのデートは春らしく白のブラウスにスキニーでシンプルで行こう。



それより…


「ねぇ涼介くん。なんか疲れてる?」



さっきから返答が適当な気がする。




「んー、あぁ…ちょっとな」


「もしかして放課後の美玲ちゃんの勉強まだ続けてたりするの?」



遠足の日が終わってから、毎日のように美玲ちゃんは放課後涼介くんにベッタリだ。



「まぁな」


「そんなの…っ、涼介くんが無理してやる事じゃないよ。涼介くんはこの3週間教育実習に、あたしの勉強だって教えてるんだからっ」


「でも、教えて欲しいって。俺はやっぱり教えてやりたい」



涼介くん….




「でも、無理しちゃダメだよ?」


「……」


「い、今は休憩してていいからさ!」


「……」




え、なになになに。

なんで急に黙っちゃうの?




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