続*もう一度君にキスしたかった



見せていたら……どうだろう?
何かが変わったかもしれないし、同じだったかもしれない。


彼女の中の偶像のような僕が、少し間抜けに残っただけだろうか。


忙しく過ぎる年月と後悔に、いつのまにか僕の中に生まれた願望があった。


彼女には、過ぎた恋でも
もう一度、彼女に会いたい。


遠く離れて言えなくなった今になって
もっともっと、言っておけば良かったと思う言葉を、言いたい。



例え彼女が、誰かのものになっていても。


もう一度、君に
会いたい。


思えば初めてだった。
別れを切り出されて尚、こんなにわすれられないことも。


もう決まった相手がいたとしても
彼女に僅かでも後悔があるのなら


奪い返したいとまで、執着することも。


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