綺麗な顔をした悪魔
ボクは最近、かれん君と仲良くなった。
彼とは気が合いそうだ。
同じような環境にいるので、お互いを理解しやすいし。
きっと一生の友になると思う。
ボクとかれん君の将来が楽しみだとボクの両親も言っている。
ちなみに、ボクの同級生に言わせると、ボクとかれん君は頭が良くて、見た目もいいのに、性格がちょっぴりイっちゃっているから、残念らしい。
でも、本当にスゴいと思うから、大人になってもずっと友達でいてほしいと言われた。
なんかよくわかんない。
褒めているんだと思う事にする。
「愛翔?何、考えているの?」
「あー・・・ごめん、夏蓮。ちょっと昔の事思い出していた」
「へえ、昔と言えば、愛翔の小学校の時の作文、アレは傑作だった!」
「はいー⁉だったら、夏蓮だってアレはヤバいでしょ!」
「いやいや、愛翔さんの両親の不倫ウェルカム発言。アレはインパクト大だったね!しかも、愛翔、ちゃっかり作文の中でリクエストした、自分の学校をつくってほしいって、アレ実現させてるじゃん」
「いやいやいやいや、夏蓮の愛も大切だけど、お金も大切だよね発言には叶いませんって!しかも、親の無償の愛に触れるアレ、どっかのドラマや映画より全然泣けるってば!」
「いやー、アレ、僕が小学校低学年の時だよね・・・」
「うん、きっとそのくらいだね」
「僕さ、精神年齢高すぎてたような気がするよ。あの時は特に」
「うん、だろうね」
「いや、それは愛翔にだって当てはまるからね」
「マジ?オレもッスか⁉」
「「アハハハハハ」」
これが、あの二人の出逢いの物語。
結構、複雑な家庭に生まれてはいますが、大分お金にフォローされていますね。
後、あの二人の持ち前の性格。
なんだかんだ言ってもこの二人、お父さんとお母さんの事は悪くは言いません。
たくさん傷ついているだろうし、辛いと思った事もあるはずなのに、この二人はお父さんとお母さんの事を愛しているようです。
どんな環境においても、まっすぐに前を向き続けられるこの根性にはあっぱれとしか言いようがありませんね。
愛はお金では決して買えないのです。
これだけは、みなさんも知っておいて下さいね。