霧幻哀歌ー君と過ごした10 DAYSー



土方と近藤さんは幼馴染で総司と平助は近藤さんの道場の門下生という関係だと教えてくれた。


「柚子はどっから来たんだ?」

「未来だよー」


平助の素朴な質問に素直に答えると場が静まり返った。


私、何か変な事を言っただろうか。


「ぷっ!」


少し焦っていると突然総司が笑い出した。


「もう。なんで笑うのよーー!」

「柚子は面白いね」


みんなでワイワイと楽しく過ごしていると何だか外の方が騒がしくなって来た。


何事か、とみんなで外に出ると酒に酔った男達が暴れまわっているではないか。


「喧嘩か?!随分派手にやってんなーー!」

「しかもあいつら結構なお偉いさんだぞ」


喧嘩を見て楽しそうにする土方と平助。


【火事と喧嘩は江戸の華】と言われている時代だ。


仕方がないのはわかるがやはり店に出ている被害を見ると放って置けない。


「あ、柚子どこに行くの!危ないよ!!」


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