霧幻哀歌ー君と過ごした10 DAYSー
パジャマ姿のまま一階のリビングへ降りると私を除いた家族が朝食を取り始めていた。
そうか、今日は土曜日だった。
「おはよ〜。少し寝過ごしちゃった」
そう言いながらいつもの席に着くと家族の視線が一斉に私に向く。
何か付いてます?
不思議に思っているとパパが疑うような目を向けながら口を開いた。
「柚子、右頬が腫れてるけど…まさか喧嘩なんかしてないだろうな?」
「喧嘩なんてまさ…か………」