いつも心に
告白と失恋
無事、好きな彼の番号を知ることが出来た私は、次の日の昼過ぎに電話してみる事にした。
彼が番号を教えてくれた事が自信になり、いつもは奥手な私が積極的になっていた。
バイトの休憩中には話しきれなかった事が溢れ出し、けっこう長電話をしてしまっていた。
デートの約束も取り付けた。
3日後のお昼すぎ。
嬉しすぎてニヤニヤしてしまう。
ワクワクが止まらなかった。
そしてデート当日。
駅で待っていると、いつも通りの彼が来た。
やっぱり最高にカッコいい!
私は男慣れを全くしていなかった。
付き合った事がなかったわけではない。
けれど、こんなにカッコいい人が目の前にいて、その人の前でご飯を食べるなんて気が気じゃなかった。
彼の方は、人見知りもなさそうなタイプなので、いつも通りに喋ってくれる。
それに救われて気まずい沈黙も無かった。
たくさん話して、この後どうしよう?となった。
別れるには少し早いような微妙な時間。
「うちに来る?」
彼が言った。
一瞬戸惑った。
でもまださよならしたくはない。
出来たら次のデートの約束もしたい。
今日だけじゃなくて、今後にも繋げたい。
そんな気持ちもあって、家にお邪魔する事にした。
ドキドキしながら家に上がった。
飼っているハムスターを見せてもらったり、お気に入りの音楽を聞かせてもらったり、写真を見せてもらったり…。
またいろんな事を話した。
終電が近くなったので自転車で駅まで送ってもらうことになった。
どうしよう、まだ次の約束も何もしてないな…と、自転車の後ろに乗りながら焦っていた。
どうにか次に繋げたい。
どうしたら良いかなんて全く分からない。
考え抜いて出した結論は告白。
付き合ってしまえばまたデートできる!
そう思った。
バイトの休憩中に話した以外で2人で会ったのは初めてなのに、もう告白。
「まだ会ってそんなにたってないのに、なんでそんなにすぐに人を好きになれるか分からない」
そう言われた。
いや、でも私は会った瞬間から一目惚れだから!時間なんて関係ないよ!
でも普通はそうですよね…。
焦りすぎました。
「でもありがとう」と言ってくれた彼。
私に好きな気持ちがあると分かった上で、前向きに仲良くなっていこうという事になった。
ちょっと恥ずかしかったけど、嬉しかった。
その日からメールのやり取りが始まった。
楽しかったけど、中々次に会う話にはならなかった。
誘ってみたこともあったけど、試験期間だからと断られ、奥手な私はもう二度と誘えなかった。
だからと言って、彼から誘われることもなく、いつまでたってもメル友状態。
時間が経つにつれ、メールは自分発信が多くなり、でもメールするような用事も無くなった。
それでもメールしたいからと話題を振り絞る日々。
気付けばメル友歴10ヶ月。
私が振り絞った話題も、すぐに終わるような返信ばかりになっていた。
明らかにおかしい。
これはもしかして彼女が出来たかな?
毎日モヤモヤして苦しくなっていた。
聞くしかない。
毎日不安で過ごすくらいなら聞いてみよう。
彼女出来た?
震える手で送信ボタンを押した。
うん、出来たよ。
との返信だった。
やっぱりそうか。
放心状態で家に着いた途端にベッドに倒れこんだ。
初めての告白に初めての失恋。
初めて自分から番号を聞いた人。
初めて自分からデートに誘ってみた人。
初めてこんなに勇気を振り絞った人。
でもどうしようもない。
諦めるしかない。
結局告白した後は一度も会えなかったな。
その時、私は大学4回生になっていた。
それから3ヶ月後の夏休みに、地元での就職が決まった。
地元に帰って離れてしまえばすぐに忘れるだろう。
まだ地元に戻らずに就職を探すこともできたが、それはしなかった。
本当にこれで二度と会えないな。
でも頑張ったから良いや。
前向きに頑張らなきゃな…と思っていた。
彼が番号を教えてくれた事が自信になり、いつもは奥手な私が積極的になっていた。
バイトの休憩中には話しきれなかった事が溢れ出し、けっこう長電話をしてしまっていた。
デートの約束も取り付けた。
3日後のお昼すぎ。
嬉しすぎてニヤニヤしてしまう。
ワクワクが止まらなかった。
そしてデート当日。
駅で待っていると、いつも通りの彼が来た。
やっぱり最高にカッコいい!
私は男慣れを全くしていなかった。
付き合った事がなかったわけではない。
けれど、こんなにカッコいい人が目の前にいて、その人の前でご飯を食べるなんて気が気じゃなかった。
彼の方は、人見知りもなさそうなタイプなので、いつも通りに喋ってくれる。
それに救われて気まずい沈黙も無かった。
たくさん話して、この後どうしよう?となった。
別れるには少し早いような微妙な時間。
「うちに来る?」
彼が言った。
一瞬戸惑った。
でもまださよならしたくはない。
出来たら次のデートの約束もしたい。
今日だけじゃなくて、今後にも繋げたい。
そんな気持ちもあって、家にお邪魔する事にした。
ドキドキしながら家に上がった。
飼っているハムスターを見せてもらったり、お気に入りの音楽を聞かせてもらったり、写真を見せてもらったり…。
またいろんな事を話した。
終電が近くなったので自転車で駅まで送ってもらうことになった。
どうしよう、まだ次の約束も何もしてないな…と、自転車の後ろに乗りながら焦っていた。
どうにか次に繋げたい。
どうしたら良いかなんて全く分からない。
考え抜いて出した結論は告白。
付き合ってしまえばまたデートできる!
そう思った。
バイトの休憩中に話した以外で2人で会ったのは初めてなのに、もう告白。
「まだ会ってそんなにたってないのに、なんでそんなにすぐに人を好きになれるか分からない」
そう言われた。
いや、でも私は会った瞬間から一目惚れだから!時間なんて関係ないよ!
でも普通はそうですよね…。
焦りすぎました。
「でもありがとう」と言ってくれた彼。
私に好きな気持ちがあると分かった上で、前向きに仲良くなっていこうという事になった。
ちょっと恥ずかしかったけど、嬉しかった。
その日からメールのやり取りが始まった。
楽しかったけど、中々次に会う話にはならなかった。
誘ってみたこともあったけど、試験期間だからと断られ、奥手な私はもう二度と誘えなかった。
だからと言って、彼から誘われることもなく、いつまでたってもメル友状態。
時間が経つにつれ、メールは自分発信が多くなり、でもメールするような用事も無くなった。
それでもメールしたいからと話題を振り絞る日々。
気付けばメル友歴10ヶ月。
私が振り絞った話題も、すぐに終わるような返信ばかりになっていた。
明らかにおかしい。
これはもしかして彼女が出来たかな?
毎日モヤモヤして苦しくなっていた。
聞くしかない。
毎日不安で過ごすくらいなら聞いてみよう。
彼女出来た?
震える手で送信ボタンを押した。
うん、出来たよ。
との返信だった。
やっぱりそうか。
放心状態で家に着いた途端にベッドに倒れこんだ。
初めての告白に初めての失恋。
初めて自分から番号を聞いた人。
初めて自分からデートに誘ってみた人。
初めてこんなに勇気を振り絞った人。
でもどうしようもない。
諦めるしかない。
結局告白した後は一度も会えなかったな。
その時、私は大学4回生になっていた。
それから3ヶ月後の夏休みに、地元での就職が決まった。
地元に帰って離れてしまえばすぐに忘れるだろう。
まだ地元に戻らずに就職を探すこともできたが、それはしなかった。
本当にこれで二度と会えないな。
でも頑張ったから良いや。
前向きに頑張らなきゃな…と思っていた。