【完】恋歌


「……だって。……貴女しか、いないでしょ?」


何時だって、願うのは…たった一人の存在だった。

ずっと探してた。
焦がれてた。

…同じ痛みを知る存在。

そんな人物が今、自分を求めてこの古城の近くまで来ていると知り、灰色で埋め尽くされた世界は一気に色付いた。


< 36 / 79 >

この作品をシェア

pagetop