【完】恋歌
「凜音…もしかして、照れてる…?」
「…うるさい。黙れ」
こんなにも愛しいと思える存在に出逢えるなんて、いもしない神様とやらに、感謝してもいいくらいだ。
暗い暗い闇の中で。
本当に愛されたのは誰だったのかも分からないまま。
ただ、その生命をこの身に取り込んで、今まで長らえてきた。
いっそ、焼き尽くすなら、その全てで灼かれたい。
この愛しさも切なさも、全てまとめて灰にして欲しい。
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