【完】恋歌


彼は、落ちた聖剣を拾い上げると、自身の首筋につ、と線を入れた。


鮮やかで透き通るほど綺麗な体液。



自分はどこかそれをうっとりとした瞳で見つめた。


紅の血が、体内で逆流するのを感じる。
むずむずと抑えきれない、衝動。


< 76 / 79 >

この作品をシェア

pagetop