《完結》君と稽古した日々 ~アーサ王子の君影草~【番外編】
「っこれ! すんごい美味い!!」
「当然でしょう? 良い茶葉に見あう然るべき茶器、然るべき淹れ方。どちらも完璧に…」
「そうじゃあなくて! 俺この味好き! 香りも!!」
「……お気に召したのなら何より」
「おかわり!!」
あまりの美味しさに一気にお茶を飲み干してしまった。
「全く……貴重な茶葉だと申したのにもかかわらず一度に飲んでしまうとは。もう少し香りや味を堪能する努力をして下さい」
「だってすんごく美味しかったんだから仕方ないだろ? だったら何で俺にそんな貴重なの飲ませたんだよー」
ジュリアンが少し口を尖らせるとジュストベルは小さく肩を竦めた。
「なるほど。そこまで気に入ったのならこのお茶の茶葉、差し上げましょうか」
「え! いいって!! 貴重なやつなんだろ? 俺なんかに勿体ないって言うか」
「いいえ、ジュリアン。これからそなたは何かをする前にこのお茶を飲んで落ち着くのです。落ち着いて行動すれば良い結果がもたらされましょう」
至極真面目な表情で見据えられた。
「?? じい様、何言ってるのかイマイチわかんないんだけど」
「今は分からなくても結構」
「いや、でも気持ちだけで嬉しいよ! ありがとうじい様」
「礼には及びません」
「あ、あとさー。最近どうも喉の調子がおかしくてさ……やっぱり風邪かな?」
「……ふむ。一応私の治癒術をかけてみましょう。それでも良くならないならエルベルトに診てもらってください」
「わかったー」
その後ジュリアンは茉莉花のお茶をもう一杯ねだり、ジュストベルに治癒の煌像術をかけてもらった。何時もより柔らかい表情のジュストベルにジュリアンもすっかり寛ぐ事が出来た。
「たまにはこう言った時間も良いものですね。ですがそろそろ明日の会議の準備もあるので」
「うん。じゃあそろそろお暇するよ。じい様ありがとう! 全体的に体の調子が良くなったぜ!!」
「やれやれ、元気そうで何よりです。それはそうとジュリアン、そなたの行動はほぼほぼ把握していますよ。多少は大目に見ておりますがこれ以上私の授業を素っ放かしたり、ラインアーサ様を危険に晒す様な愚行を重ねるのなら……分かっていますね?」
途端にジュストベルの眼光が普段同様鋭くなった。
「っ! わ、わかってるよ! お茶ごちそうさま! じゃあお邪魔しましたー」
「いえ、また何時でもお立ち寄りくださいませ」
「当然でしょう? 良い茶葉に見あう然るべき茶器、然るべき淹れ方。どちらも完璧に…」
「そうじゃあなくて! 俺この味好き! 香りも!!」
「……お気に召したのなら何より」
「おかわり!!」
あまりの美味しさに一気にお茶を飲み干してしまった。
「全く……貴重な茶葉だと申したのにもかかわらず一度に飲んでしまうとは。もう少し香りや味を堪能する努力をして下さい」
「だってすんごく美味しかったんだから仕方ないだろ? だったら何で俺にそんな貴重なの飲ませたんだよー」
ジュリアンが少し口を尖らせるとジュストベルは小さく肩を竦めた。
「なるほど。そこまで気に入ったのならこのお茶の茶葉、差し上げましょうか」
「え! いいって!! 貴重なやつなんだろ? 俺なんかに勿体ないって言うか」
「いいえ、ジュリアン。これからそなたは何かをする前にこのお茶を飲んで落ち着くのです。落ち着いて行動すれば良い結果がもたらされましょう」
至極真面目な表情で見据えられた。
「?? じい様、何言ってるのかイマイチわかんないんだけど」
「今は分からなくても結構」
「いや、でも気持ちだけで嬉しいよ! ありがとうじい様」
「礼には及びません」
「あ、あとさー。最近どうも喉の調子がおかしくてさ……やっぱり風邪かな?」
「……ふむ。一応私の治癒術をかけてみましょう。それでも良くならないならエルベルトに診てもらってください」
「わかったー」
その後ジュリアンは茉莉花のお茶をもう一杯ねだり、ジュストベルに治癒の煌像術をかけてもらった。何時もより柔らかい表情のジュストベルにジュリアンもすっかり寛ぐ事が出来た。
「たまにはこう言った時間も良いものですね。ですがそろそろ明日の会議の準備もあるので」
「うん。じゃあそろそろお暇するよ。じい様ありがとう! 全体的に体の調子が良くなったぜ!!」
「やれやれ、元気そうで何よりです。それはそうとジュリアン、そなたの行動はほぼほぼ把握していますよ。多少は大目に見ておりますがこれ以上私の授業を素っ放かしたり、ラインアーサ様を危険に晒す様な愚行を重ねるのなら……分かっていますね?」
途端にジュストベルの眼光が普段同様鋭くなった。
「っ! わ、わかってるよ! お茶ごちそうさま! じゃあお邪魔しましたー」
「いえ、また何時でもお立ち寄りくださいませ」