悪魔なアイツと、オレな私
コウモリであるリルムの助っ人は、予想外の結果を迎えていた。
レオと共に来た転校生という設定で、上手く教師達の記憶操作の方をしたのだろう。
自己紹介を済ませてリルムには、女子達の黄色い声援と一部男子達の僻み的視線を一斉に浴びていた。
「え、旦那……いえ、レオさんとは、親戚の様なものなんです。皆さんと仲良くなりたいと思ってます」
コウモリの自称フェミニストっぷりは、中々に侮れない。
ちょい悪風味が、ほとんど無くなっているが、レオの様に灰汁が強い男よりも、親しくなれば好感が持てそうだ。
「お!思ったよりいけるじゃん、あのコウモリ君」
「ふんっ、当たり前だ。何しろこの俺に仕える使い魔だぞ」
最早自分の取り柄の様に胸をそらせて得意気に鼻を鳴らすレオには、気の毒な視線しか送る気にはなれない。
「いや、あんたより、かなり優秀なんじゃない?どうする?あるかもよ、下剋上」
「あ、あるわけがないだろう!お前、俺を何だと思っている!?」
「悪魔様」
ふんっと目の前の男と同じく鼻を鳴らし、侮蔑の表情を見せると、レオは肩を震わせて顔を赤くしていた。
自分のプライドを傷つけられるのが一番頭に来るのか、感情的になっている。
「俺が本気を出せば、あいつの取り巻きの女を全て奪うなんて容易いことだ!」
「はいはい……。けど、問題は……」
レオの事を適当にあしらいながらも、リルムの取り巻きに、亜里沙が居ないことだ。
亜里沙は確かにミーハーなタイプではないと思っていたので、予想通りだけど、幸先良いスタートとはいきそうにない。
レオと共に来た転校生という設定で、上手く教師達の記憶操作の方をしたのだろう。
自己紹介を済ませてリルムには、女子達の黄色い声援と一部男子達の僻み的視線を一斉に浴びていた。
「え、旦那……いえ、レオさんとは、親戚の様なものなんです。皆さんと仲良くなりたいと思ってます」
コウモリの自称フェミニストっぷりは、中々に侮れない。
ちょい悪風味が、ほとんど無くなっているが、レオの様に灰汁が強い男よりも、親しくなれば好感が持てそうだ。
「お!思ったよりいけるじゃん、あのコウモリ君」
「ふんっ、当たり前だ。何しろこの俺に仕える使い魔だぞ」
最早自分の取り柄の様に胸をそらせて得意気に鼻を鳴らすレオには、気の毒な視線しか送る気にはなれない。
「いや、あんたより、かなり優秀なんじゃない?どうする?あるかもよ、下剋上」
「あ、あるわけがないだろう!お前、俺を何だと思っている!?」
「悪魔様」
ふんっと目の前の男と同じく鼻を鳴らし、侮蔑の表情を見せると、レオは肩を震わせて顔を赤くしていた。
自分のプライドを傷つけられるのが一番頭に来るのか、感情的になっている。
「俺が本気を出せば、あいつの取り巻きの女を全て奪うなんて容易いことだ!」
「はいはい……。けど、問題は……」
レオの事を適当にあしらいながらも、リルムの取り巻きに、亜里沙が居ないことだ。
亜里沙は確かにミーハーなタイプではないと思っていたので、予想通りだけど、幸先良いスタートとはいきそうにない。