初恋~ある女の恋愛物語~
それからしばらく1人で考えていた

大介が私にキスをした
理由を考えた

理由なんてないのかも
しれないと思いながら




大介がようやく
戻ってきた

大介は部屋の鍵をかけた

『せっかくの再会を
邪魔されたくないから』

と言って微笑んだ

『何かあったの?
私、もう戻ろうか?』

私の言葉をかき消す
かのように
大介はまた私に
キスをしてきた

さっきの軽いキスとは
全く違うキス

深い深いキスだった

ようやく唇を離した

『大介?』

大介は私の目を
真剣に見ていた

『どうしたの?』

それでも大介は
何も言わなかった

何も言わないまま
また唇を重ねた

私はまたそれを
受け入れていた
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