初恋~ある女の恋愛物語~
私の気持ちの変化を
わかってくれたなら
もう私を誘わないで
くれるのかな?

そんな淡い期待をした

だけど私は大介の
彼女ではない

でもこのまま
弄ばれるのは辛いだけ

『彼氏出来たのか?』

『それなら、ここには
来ないよ』

『そうか。それなら
千穂は俺のものだな』

『最初から、彼氏でも
ないくせに』

私は笑い飛ばした

そう

馨さんは彼氏じゃない

そして私の言葉を
否定さえしてくれない

私はそんな男に
抱かれてる

私はおもちゃ同然

都合のいいおもちゃ

遊びやすいおもちゃ

ここから抜け出す手段はあるのだろうか?

もし私に本気になれる
彼氏が出来たら
馨さんはどうする?

ショックを受けて
くれるのかな?

それとも無視して
私を抱き続けるの?

この関係がどこまで
続くのか…

自然消滅するのか…

終わらせるにも
何て言えばいい?

付き合っていないのに
別れるように言える
はずもない

馨さんが許嫁との
結婚が決まったら
終わるの?

それはいつなの?

いくら考えても
私にはわからなかった

どこまでも先は
見えなくて真っ暗だった
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