初恋~ある女の恋愛物語~
私は必要とされてるの?

馨さんの中に私の
居場所があるの?

私を失ったら、馨さんはどうなるの?

別の女を見付ける?

わからないよ

馨さんがわからない

でも今私を抱きしめてる馨さんの腕はかすかに
震えている

それが痛いほど
伝わってきていた

いつもと違う腕の震え

何年もの関係で
私に対する情が
湧いてきたのかな

それならもっと私を
強く抱き締めて

息も出来なくなるくらい

『千穂は大人に
なったな』

『バカにしてる?』

『違うよ。本気で
綺麗な女になった』

『本気にしちゃうよ』

『してもいいよ』

『ありがと』

馨さんのほっぺたに
軽くキスをした
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