初恋~ある女の恋愛物語~
その時、馨さんから
メールが来た

私は携帯を開き
メールを読んで

“今忙しい”

ただそれだけをすごい
速さで打ち込んで
送信した

浩太さんは私の行動を
見てみぬフリを
してくれていた

『また会ってくれる?』

浩太さんの言葉に
私はもちろんと
笑顔で答えていた

あんなに拒否して
いたはずだったのに

浩太さんと過ごした
時間が楽しかった
からかもしれない

素直にもちろんと
答えられていた

『またメールしても
大丈夫かな?』

そんなに気を遣わせて
しまっていた

とても悪い事をしていた気分になってしまう

『はい。待ってます』

浩太さんは喜んでいた

とても素直な
喜び方だった
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