初恋~ある女の恋愛物語~
『いい気になってんじゃねーよ』

はぁ?

意味わかんない

私が何をしたんだ?

『ちょっと待って下さい。意味が全くわかりませんが』

『しらばっくれて済むと思ってんのか?』

本当にわけわかんない

胸ぐらを捕まれてさすがに頭にきた

私は先輩の手を振り払った

『そんな事していいと思ってんのかよ!』

先輩は私に勢いよく殴りかかってきた

だけど私は、その拳をうまくよけた

反射神経はいい方かも

『てめぇ!』

今度は3人一気に殴りかかってきた

逃げる事だけで精一杯だった

『だから、まず理由を教えて下さい!』

拳を避けて、叫んだ

『あんたの彼氏殴ったのは、あたしの彼氏なんだよ!アイツがいきなりてめぇを好きになったから、別れてって言い出したんだよ』

先輩が、目を真っ赤にして言った

『なっ、何ですか、それ』

ようやく言葉が出た

『だからあたしはあんたのせいでフラれたんだよ!それにあんたらも別れさせられたの!』

『え?』

言葉にならなかった

私は力が抜けて床にペタリと座り込んだ
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