初恋~ある女の恋愛物語~
『でも私と浩太さんは
違うよ。浩太さんは
私を救うなんて
簡単に言うけど
今の私は無理に
近いと思う』

浩太さんの悲しそうな
横顔を見て、私は
胸が締め付けられて
痛かった

痛くて痛くて、また
涙が溢れてきた

私を強く想って
くれているのに…

私は何も出来ない

『少しずつでもいいから俺の傍にいて欲しいよ。辛そうな千穂ちゃんを
見てる俺も辛いから』

そう言って浩太さんは
私が頷くのを求めた

こんなにも私を必要と
してくれている

答えられない私を
少し潤んだ瞳で
見つめている

この人に頼っても
いいんだろうか

この人なら私を
ここから救い出して
くれるんだろうか
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