初恋~ある女の恋愛物語~
正ちゃんを私の部屋に
上げる事にした

それしか方法がない

部屋に上がると
慣れた様子で座り込む

『それで、連絡が
取れなかった理由は?』

私が差し出した
コーヒーを飲みながら
正ちゃんが切り出した

本当の事を言えば
正ちゃんはこの関係を
なくしてくれる?

そんな疑問が
頭をよぎった

『男でも出来たか?』

正ちゃんはグラスの
コーヒーを見つめたままそっと呟いた

それでも私は強気で
立ち向かった

『だったら何?』

『別に関係ない』

え?

それでもまだ
この関係を続けるの?

どうかしてる

私の事を本気で
心配なんかしてない

間違いなく、自分の
都合に合わせられる
というだけの存在に
私はなっているんだ

勝手なのには疲れた
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