初恋~ある女の恋愛物語~
私たちは手を取り合い
ベッドへ移動した

激しく乱れ合う

こうなる事を
望んでいた自分

体は素直に反応した

いつもより大胆に
お互いの全てを
さらけ出して
抱き合った

どんなに求めても
結ばれはしない2人

体だけ結ばれて
いるとしても
心は結ばれない

でも抱き合っている時は恋人同士だと錯覚する

私だけの馨さんで
いてくれている気分

馨さんだけの私で
いる気分

抱き合っている
時だけでもいい

その時だけでも
私は馨さんの物で居たい

愛が見えなくても
それでも構わない

ずっと心の中には
愛があるんだから

辛い思いをして
離れていくよりも
傍に居て辛い思いで
いる方がずっといい

今の私には一番いい
形なんだと思えた

馨さんの体が私に重なる

もっと深く愛して
欲しいと何度も求めた

窓を叩きつける雨の
音さえも聞こえないほど
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