初恋~ある女の恋愛物語~
私は終わりを告げる

でもこの前みたいに
言い争いはしたくない

だから、出来るだけの
事はしてあげたい

最後の晩餐を
楽しみたいだけ

納得してもらうまで

『なぁ、千穂』

正ちゃんが口を開いた

『待って、ちゃんと
座ってから』

私は正ちゃんの言葉の
続きを聞かなかった

まだ心の準備が
出来ていない

落ち着かせてから…

全ての料理を並べて
テーブルをいっぱいに
していた

『飲む?代行で
帰ればいいよね?』

私が出したビールに
正ちゃんが手を伸ばした

『そうするよ』

正ちゃんがグラスに
ビールを注いでくれた

私は正ちゃんのグラスにビールを注いだ

乾杯をして
ビールを口に流す

私の料理を何度も
旨い!と言いながら
正ちゃんは食べていた
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