初恋~ある女の恋愛物語~
何とか気持ちを
落ち着かせて、部屋で
食事をする

最高級のワインと料理

全てが最後を物語る

『新聞見たよ』

私の言葉は震えていた

『これで終わりだね』

そう告げた私の目から
涙が零れ落ちた

泣かないと決めた
はずだったのに

『俺は千穂を愛してる。これからもずっと』

その言葉だけで良かった

私を愛してくれた
馨さんが幸せになるなら私はそれで満足

もう何もいらない

食事を終えて
大きなお風呂を満喫してベッドルームで
抱き合った

最後のぬくもり

最後の愛

何度も抱き合う

その体を忘れないように

私の愛を感じて
欲しくて…
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