初恋~ある女の恋愛物語~
気がつくと、真っ白な
天井が目に入る

伸ばされている右手に
点滴が刺されている

ママの顔が見えた

『ママ…』

私の言葉にママが気付き私に駆け寄った

『千穂!』

『私…何で…』

まだ頭がボーっと
している

『貧血で倒れたのよ。
今先生呼んでくるわ』

私を残してママは
病室から出ていった

中年の先生が
病室に入ってきた

ママと看護士さんも
一緒だった

私は先生の言葉に
耳を疑う

意識が朦朧としている

そのせいなの?

これは夢?

何かの間違い?

ママのため息が
聞こえた






“山下さん。
妊娠してますよ”
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