初恋~ある女の恋愛物語~
『ママ…』
病室のドアを少し
開けて、子供が呟いた
奥さんが振り返り
病室から出ていった
後を追おうとする
馨さんの手を
私は握りしめた
馨さんは驚いた表情で
私を見ていた
『少しだけ…』
私の囁きに、馨さんは
私の手を握り返した
強く…強く…
私の手を握り返した
ほんの一瞬だけ
馨さんのぬくもりを
感じる事が出来た
一瞬だけ感じられた
ぬくもりは、すぐに
離れていった
馨さんは私に
笑顔を向けてくれた
『千穂、幸せになれよ』
そう言って、馨さんの
優しい手が、私の頬に
触れた
涙が出そうになるのを
グッとこらえて
私も笑顔を見せた
病室から出ると
奥さんが子供を
抱っこしていた
病室のドアを少し
開けて、子供が呟いた
奥さんが振り返り
病室から出ていった
後を追おうとする
馨さんの手を
私は握りしめた
馨さんは驚いた表情で
私を見ていた
『少しだけ…』
私の囁きに、馨さんは
私の手を握り返した
強く…強く…
私の手を握り返した
ほんの一瞬だけ
馨さんのぬくもりを
感じる事が出来た
一瞬だけ感じられた
ぬくもりは、すぐに
離れていった
馨さんは私に
笑顔を向けてくれた
『千穂、幸せになれよ』
そう言って、馨さんの
優しい手が、私の頬に
触れた
涙が出そうになるのを
グッとこらえて
私も笑顔を見せた
病室から出ると
奥さんが子供を
抱っこしていた