初恋~ある女の恋愛物語~
いつの間にか馨さんは私の隣に座っていた

ドンドン距離が近くなっていた

少しでも動いたらわかっちゃうような距離になった

私の心臓はドキドキで張り裂けそうだった

『もう寝よう』

『私はこっちのベッドでもいい?』

私の目線から見えるベッドを指差した

『ダメだよ。今日は傍に居て』

私の手を引き馨さんが寝室の扉を開けた

そこにはダブルベッドがドーンと置いてあった

馨さんはふかふかのベッドに横になった

身動き出来ないでいる私を見て

『おいで』

と一言

おいでって…

私はバスローブの裾がめくれないように気を使いながら彼の隣に入った

馨さんの腕枕

初めての感覚

彼の息遣いがわかるほど彼は傍に居た

私の体は硬直していた

いつ来るのか…

そんな事を考えていた

そんなに私は馨さんを知らない

全然知らない

それなのに、こんな事になっていいんだろうか
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