初恋~ある女の恋愛物語~
私たちは戻れない
戻らないって
決めて別れたんだから
その笑顔に
揺さぶられたらいけない
自分の身を危険に
曝すだけ
馨さんの身さえも
危険に陥る
自分の気持ちを
正気に戻す
『どうしたの?』
何気なく質問をした
馨さんは私に紙を
手渡した
小さなメモ用紙
その紙にはホテルの
名前と4桁の番号
『今夜、そこで
待ってるから』
紙を見ていた目を
馨さんの顔に向けた
『行かないよ』
『それでも待ってる』
『行けないよ!』
『俺は待ってるから』
そして、馨さんは
車に乗り込んでしまった
走り去る車を、ただ
呆然と見ているだけの
私を置き去りにして
戻らないって
決めて別れたんだから
その笑顔に
揺さぶられたらいけない
自分の身を危険に
曝すだけ
馨さんの身さえも
危険に陥る
自分の気持ちを
正気に戻す
『どうしたの?』
何気なく質問をした
馨さんは私に紙を
手渡した
小さなメモ用紙
その紙にはホテルの
名前と4桁の番号
『今夜、そこで
待ってるから』
紙を見ていた目を
馨さんの顔に向けた
『行かないよ』
『それでも待ってる』
『行けないよ!』
『俺は待ってるから』
そして、馨さんは
車に乗り込んでしまった
走り去る車を、ただ
呆然と見ているだけの
私を置き去りにして