初恋~ある女の恋愛物語~
大介がガラスの破片を
片付けてくれた
私は震える手を
どうにも出来ないでいた
『千穂、しっかりしろ』
大介に揺さぶられた
体は力が抜けていた
馨さんが癌?
もう長くない?
何を言ってるの、大介
そんな冗談は笑えないよ
そんなはずないじゃない
元気に決まってる
そんなの嘘だよね?
『嘘でしょ?』
『こんな嘘ついて
どうするんだよ。
本当だよ。俺にも
どうにも出来ない』
『嘘!嘘だって
言ってよ!大介!』
いつの間にか私は
泣いていた
取り乱して、
泣いていた
馨さんが私の前から
居なくなる恐怖
もうあの笑顔を
見られない
もうあの声を聞けない
もうあの手に
触れられない
片付けてくれた
私は震える手を
どうにも出来ないでいた
『千穂、しっかりしろ』
大介に揺さぶられた
体は力が抜けていた
馨さんが癌?
もう長くない?
何を言ってるの、大介
そんな冗談は笑えないよ
そんなはずないじゃない
元気に決まってる
そんなの嘘だよね?
『嘘でしょ?』
『こんな嘘ついて
どうするんだよ。
本当だよ。俺にも
どうにも出来ない』
『嘘!嘘だって
言ってよ!大介!』
いつの間にか私は
泣いていた
取り乱して、
泣いていた
馨さんが私の前から
居なくなる恐怖
もうあの笑顔を
見られない
もうあの声を聞けない
もうあの手に
触れられない