初恋~ある女の恋愛物語~
大介が気を遣って
私を誘ってくれる

休みの日には
ドライブに行ったり
ショッピングしたり
飲みに行ったりする

そのたびに、自然と
私の頬には涙が
流れてしまうのだった

そして大介は決まって

『泣きたい時は
思いっきり泣きなよ』

と私の涙に
付き合ってくれていた

泣くと少しは楽になる

大介のあたたかさは、
私の大きな支えだった

大介に甘え過ぎな自分に苛立ちさえ覚えていた

馨さんの病状さえも
わからない今は
私にとって、早く
馨さんを忘れろと
言わんばかりだった

そう思うたびに
ますます思い出していた

今までの全ての事を
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