初恋~ある女の恋愛物語~
馨さんが旅立つ瞬間に
夢の中で抱き合えていたその事が救いだった

私が馨さんの最期を
看取れなくても

馨さんの最期の眼差しは私のものだから

最期の笑顔も
私のものだから

馨さんは幸せだと言って旅立った

最期に幸せを感じて
旅立ってくれた

私はそれで充分だった

大介のおかげだった

馨さんの最期の笑顔を
私が見れた

大介が居なかったら
そんな事出来なかった

大介と2人で
馨さんを送るために
お酒を飲んだ

もちろんグラスは3つ

現実ではありえなかった光景かもしれない

でも今なら出来る

馨さんの笑顔が
浮かんでくる
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