初恋~ある女の恋愛物語~
私の大切な人が
居なくなった事に
悲しんで、涙を流して
くれている大介

運命はどこまでも残酷で私の大切な人の最期を
看取ったのが大介

この運命に翻弄されて
私は大きくなれた

大切な人を失って
何かが見えてくる

大介の優しさが
涙から伝わる

大介が支えてくれて
私は成長出来そうだ

大介は涙を拭い、
タバコを消して言った

『あの人が
出来なかった分、
俺が千穂を世界で一番
幸せな女にしてやる』

そして私の目を見つめた

私は大介に対して
何も答えられなかった

馨さんを失ったばかりで何をどうしたらいいのか自分でもわからなかった

大介に申し訳なさを
感じていた

そんな私を察した大介は

『時間かかっても
大丈夫だから。
俺はちゃんと千穂の
傍にいるから』

と言ってくれた

私は頷いた

ちゃんと大介を
見つめながら

それから私たちは
馨さんの事を話した

楽しかった事も

辛かった事も

全てを話した

時々泣いて

時々笑いながら
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